ドイツレベル 1/76 チャーチルA.V.R.E. 架橋戦車 キット紹介                         トップページに戻る

*この記事は、以前ブログに掲載していた物の再録です。


パッケージ写真


 ドイツレベル チャーチル A.V.R.E

 本キットは、他のドイツレベル1/76AFVキットと同様、元はマッチBOXのキットです。
 チャーチルA.V.R.E は、工兵用に改装された特殊仕様のチャーチル戦車で、MK3とMK4から改装されて、ノルマンディ上陸作戦などで活躍。チャーチル戦車は側面にハッチがあるなど、全体に旧態依然とした設計でしたが、それが幸いしてイギリス戦車の中では車内容積が大きく、特殊車両のベースとして重宝された訳です。
 A.V.R.E型は、主砲に障害物破壊用の290mm迫撃砲を装備し、各種の特殊装備用のアタッチメントを装着するための金具が取り付けられています。  キットに付属している軽車両用の橋も、そうしたA.V.R.Eの特殊装備の一つ。ただ、A.V.R.Eは必ず架橋戦車になっている訳では無く、通常は橋は装備していない事が多いです。

キットパーツ写真


 キットのパーツ写真。マッチBOXのキットらしく、ぎっしりとパーツがランナー内に詰め込まれています。マッチの大箱1/76シリーズは出来が良いキットが多いですが、本キットも期待を裏切らない仕上がり。



 戦車の車体部分のパーツ。ディテールはまずまずの仕上がりで、リベットが省略されているなどちょっと簡素な感じもしますが、まずはスケール相応のモールド。キットが再現しているのは砲塔が鋳造型のMK4で、何気に全スケールで唯一。
 小改造になりますが、主砲を6ポンド砲に交換してA.V.R.E用の金具類を削り取れば通常のMK4を製作可能。ついでに言うと、主砲をクロムウェルと同じ75mm砲にすればMK6、シャーマンの75mm主砲を初期型防盾ごと流用すればMK4(NA)に。意外と改造ベースとしても重宝するキットだったりします。



 足回りパーツやベースなど。今回は、ブリッジ部分にパーツを取られたのでベースは小さめ。足回りはタミヤ1/35と似たパーツ分割で、簡単に組み立てられる構成。  



 ブリッジ部分のパーツ。なかなか気合が入ったモールドで、車体より良いかも(笑)。相変わらず、プラの厚みを感じさせない工夫がされており、パーツの合いも良いです。

デカール写真


 デカールのマーキングは三種類。A.V.R.Eが使用されたのはほとんどノルマンディ以降のヨーロッパ戦線なので、カラーリングのバリエーションはあまり無いですが、デカール自体は非常に良い仕上がり。


 説明書のウインチ部分の組み立て図。  このキットは、架橋部分を引っ張るリールが実際に巻き取れると言う面白いギミックがあり、糸を張ってハンドルでリールを巻くと、架橋部分が実際に上下可動します。スケール感を崩さない、面白い仕掛け。

 工兵戦車と言う面白いアイテムでもあり、チャーチル戦車のバリエーションモデルとしてもかなり貴重なので、オススメの一品です。欠点は、いつものフィギュアが付いてない事くらいか。他のマッチBOXのキット同様、現在のキットに無いものを感じさせてくれます。