エアフィックス 1/72 BAe ホーク Mk1A/Mk51 キット紹介                              トップページへ戻る
AIRFIX 1/72 BAe HAWK Mk1a/Mk51

パッケージ写真


 BAeホークは、イギリスで1970年代に開発され、世界中の空軍で採用されるベストセラーとなったジェット練習機です。
 イギリス製航空機というのは無骨で洗練されていない外観の物が多いのですが、信じられないほど美しいスタイルを持つ航空機を作る事もあり、スピットファイアやホーカー・ハンター、そしてこのBAeホークはそういう美しいイギリス機の代表格と言えます。繊細な流線型の集合体の様な機体のラインは惚れ惚れするばかり。イルカの様な愛嬌のある機首からキャノピーにかけてのラインもチャームポイントになっています。

 エアフィックスのホークのキットは1970年代に発売したキットが最近まで現役でしたが、2008年に新金型でリニューアルされ、本キットの練習機型TMK1の他、アクロチーム・レッドアローズ仕様と機能向上型のBAeホーク128/132の計三種類が発売されています。


 キットのパーツ写真
 グレーの成型色でモールドされたランナーが四枚と、機体左右のパーツという構成。その内、オプションの武装や燃料タンクのパーツにランナー一枚分を使っています。
 新金型とは言え、エアフィックスが”確変”する以前に開発されたキットのため、ディテールなどは今ひとつ甘い感じで、細部もあまり凝ったつくりではありません。以前から発売されているイタレリ1/72のキットと大差ない印象。
 それでも、1/72航空機キットとして基本的な部分は押さえているので、悪いキットという訳では無いです。


 パーツのUP写真。パネルラインのモールドはちょっと太めかつ甘くてシャープさに欠ける仕上がり。ただ、運河彫りというほどひどくはないです。
 コクピット内部も必要最小限の表現ですが、1/72ならまあこんなものかと。ただ、パイロットフィギュアだけは妙に出来が良い物が付属。フィギュアを丁寧に塗ってシートに座らせれば、コクピット内部のディテールUPは必要ないかも。


 キャノピーは2ピース成型で、開状態に組む事も可能。透明度は高いですが、表面仕上げはイマイチ。照準機も透明パーツで成型されています。



 エアフィックスのデカールは赤箱になってから非常に質の良い物に変更されています。旧キットを買う場合でも、なるべく赤箱のキットを選んだ方が良いでしょう。
 本キットはイギリス空軍のTMK1と、フィンランド空軍が使用するMK51の選択式ですが、双方の異なる色のステンシルが印刷されており、結構大判のデカールになっています。なお、フィンランド空軍のマーキングは、同空軍所属のアクロバットチーム”ミッドナイト・ホークス”所属機のマーキングとなっています。



 キットパーツを仮組みしてみた所。
 プロポーションはまずまずで、ホークの特徴を良く捉えていると思います。機首のラインがすこし違う気もしますが、許容範囲かな。
 パーツの合いは今ひとつで、あちこちラインがつながらず段差が出来るので、削り合わせとパテ修正は必要となると思います。ただ、極端に合わない部分も無いので、ポイントを押さえれば製作困難という程でもないかと。

 
 エアフィックスの1/72ホークは、21世紀のキットとしては物足りない部分も多いですが、基本的なアウトラインは悪くなく、必要最小限のモールドはあるので、現時点で1/72のホークを製作するならこのエアフィックスかイタレリになると思います。ホークという機種に思い入れがある人なら外せないキットでしょう。