MPM 1/72 グロスター・ミーティア F.MK8 ハイテク キット紹介         トップページへ戻る


パッケージ写真



 大戦末期に配備が開始されたミーティアは、英軍初の実用ジェット戦闘機にしては完成度が高かったため、改良を続けながら戦後も十年以上の長期にわたって使用され続ける事になりました。
 ミーティアF3のエンジンを換装して性能を向上させたF4に続き、戦後型の決定版となった最終型がミーティアF8です。F8は改良されたダーウェント8エンジンを装備して性能を向上させた他、胴体を再設計して全長が伸び、キャノピーや尾翼が新型の物に変更されています。胴体の形状が大幅に変わったため、F4との識別は容易。また、コクピットが与圧化され初期の射出座席が装備されるなど、現代戦闘機に繋がる装備も導入されています。

 ミーティアF8はイギリス空軍の他、ベルギー、ブラジル、デンマーク、オランダ、イスラエルなど多くの国で使用され、オーストラリア空軍のミーティアF8は朝鮮戦争で実戦に参加しています。


 MPMのミーティアF8は、最初エクストラキットのブランドで英ハナンツより発売されたキットで、後に製造元のMPMが自社ブランドで発売したのが今回紹介するバージョン。MPM版はエクストラキット版より価格が上がっていますが、その分レジンパーツとエッチングを追加した”ハイテク”仕様になっています。



 MPMキットのパーツ写真。プラ製パーツに関してはエクストラキット版と共通と思われます。上品なスジボリの綺麗なモールドで、MPMキットとしては上の部。ただ、簡易インジェクションキットなので、パーツ同士のすり合わせ・隙間埋めなどの手間はそれなりにかかります。


 キャノピーは透明部分の面積が違う二種類が付属。形、透明度とも良好です。



 MPM版に付属のレジンパーツとエッチング。この辺もMPMやスペシャルホビーのキットに付属する事の多い、お馴染みのパーツです。
 レジンパーツはコクピット周りと脚収納部をハイディテールで再現。エッチングはエデュアルド製で、カラーエッチング仕様となっています。



 デカールはけっこう大判で、イギリス空軍、ベルギー空軍、オランダ空軍の三種類のマーキングが付属。印刷は良好です。




 キットパーツを仮組みしてみた所。
 プロポーションは良好で、そつなくF8型の特徴を捉えていると思います。
 ただ、合わせが今ひとつで各翼端が厚ぼったいという欠点もあり。そういう部分はやはり簡易インジェクションキットなので、薄く加工するかある程度妥協するかは、作る人の判断次第となります。タミヤやハセガワ製キットと比べると厳しいですが、簡易インジェクションキットとしては組み立ては易しい方でしょう。


 MPM/ドイツレベルのミーティアF4と並べた所。胴体部分の形状がかなり違っているので、F4とF8は見た目の変化がけっこうあるというのが判ります。

 数年前までは1/72ミーティアと言うと古いキットしか無かったのですが、MPMとサイバーホビーのお陰で一気に各サブタイプを揃えられる様になったのは喜ばしい限りですね。