パッケージ写真
パーツ表面のモールドのUP写真。
うげげ、すんごい太いスジボリ、、、、、。マッチボックス一歩手前の運河彫り状態で、太いだけでなくかなり甘いモールドなのが印象を悪くしています。
エアの新金型キットはスジボリが太い物が多いのですが、1/72ハリケーンのそれはちょっと極端で、2000年代のキットとしてはかなり厳しい仕上がり。スジボリだけでなくリベットも甘くて精密感はカケラもありません。一方、胴体後半の張布表現はまずまずのリアルさ。
脚柱やフィギュアなどのパーツ。細部のモールドもお世辞にもシャープという感じの出来ではありません。この辺は昔のキットとあまり変わらず。
パイロットフィギュアは、1970年代から使われているエアフィックス伝統の人形です。これに関しては、変わらない方がいいかな。エア1/72のシンボル的存在なので。
キットパーツを仮組みしてみた所。
パーツ状態の印象の悪さに比べると、全体形状はまずまず。既存の1/72キットに比べて胴体が太めに解釈されているのが特徴で、アングルによってはやや鈍重に見える印象。実機のハリケーンも実は胴体幅が意外に広いので、このキットの解釈も悪くはないと思います。ただ、機首の上面がちょっと角張りすぎているのは難点。アウトラインや各部の形状は実機とは微妙に違っている部分が多いですが、トータルで見るとそれなりにハリケーンの印象を良く捉えているかと。
パーツの合わせは良好で、組み立てるのにそれほどストレスは無いと思います。あと、表面モールドのダルさに反して翼の後縁は非常にシャープで、エアフィックスのキットらしからぬ綺麗さ。
全体的に見ると、既存のハセガワやドイツレベルなどのキットを凌駕する内容とは言えず、特に太すぎるスジボリは拒否反応を示す人が多そう。
ただ、国内で購入しても価格が国産キットよりはるかに安い点や、デカールの質の高さ、組み立ての楽さなど、利点もいくつかあるので、試しに購入してみるのも悪くはないかと。ハセガワやタミヤのキットとはかなり切り口が異なるので、そういう点の面白さもあると思います。