イタレリ 1/72 Sd.kfz.231 6輪装甲車 キット作例 トップページに戻る
Italeril 1/72 Sd.kfz. 231 6rad
パッケージ写真
パーツ写真
長年、AFV模型については1/35をメインに展開してきたイタレリですが、2003年に1/72スケールに参入、そして2008年には1/48にも参入と、最近多彩な商品展開を見せているメーカーです。
イタレリの1/72シリーズの多くは旧エッシーの金型を使用した再販キットですが、平行して新金型のキットも多数開発しており、この1/72
Sdkfz2316輪装甲車もその一つ。
Sdkfz2316Rad 6輪装甲車は、ナチス政権になってから再軍備を始めたドイツ軍が初期に採用した装甲車で、大戦前の訓練写真などでも良く見かけます。しかし、大戦に入ってからはポーランド戦やフランス戦以降は急速に退役。通常の6輪トラックのシャーシを流用した安価な構造のため、不整地での走行性能が良くなかったのが退役の原因と言われています。
同世代の4輪装甲車や8輪装甲車が大戦を通じて長く使い続けられたのに比べ、6輪装甲車は大戦序盤にしか使用されず、そのため、逆にドイツ軍の初期の華々しい電撃戦の雰囲気を表現するには格好のアイテムと言えます。
イタレリの1/72 6輪装甲車は、偵察型のSd.kfz.231と無線通信型のSd.kfz.232の2種類が発売。
キット内容はランナー一枚というシンプルな物で、パーツ数も少なめ。イタレリのミニスケールAFVシリーズは、欧州で流行っている立体ウォーゲームの駒としての用途を念頭に置いているため、組み立てはなるべく簡単になっています。とはいえ、6輪装甲車は実車がシンプルな構造のため、それほど極端な省略などは見られない様です。
キットの全体形は、同社1/35のスケールダウンという感じで、少し車高が低めで実車よりカッコイイかも。モールド自体はそこそこシャープでカッチリしていて、機銃のモールドや細い車幅支持棒のパーツなどは見事ですが、反面、小パーツの接着位置があいまいでほとんどダボの類が無いため、組み立ては意外と面倒。実車資料を参照して部品の位置を自分で決める必要があります。あと、砲塔ハッチや後部予備タイヤが一体でモールドされているのは大きな難点。
小パーツの組み立てにくさのため、初心者にはイマイチお勧めしにくい部分もある(ウォーゲームの駒というコンセプトと合ってない、、、)キットですが、出来上がりはかなり良いので、ミニスケールAFVの製作に手馴れた人には文句無くお勧めのキットです。