タミヤ 1/48  三号戦車L型  キット作例              トップページに戻る


パッケージ写真

パーツ写真

 
 
 タミヤ1/48三号戦車L型はシリーズのNo.24。比較的初期の方のキットかと思います。
 とはいえ、このシリーズは内容的には初期でも現在でもあまり大きな変化は無く、このキットも可も不可も無いという感じ。パーツは手堅く少なめで、モールドはそこそこ(ベストではない)の再現度。作りやすさは保障されているけど、特に関心する箇所も無く、あまり面白みは無いキット、、、、。ちょっと平凡かなあ。キットとしての見せ場は、少ないパーツで巧みに再現された戦闘室のスペースドアーマー部分くらい。

 しかし、三号L型は、「マーク3スペシャル」と呼ばれて四号G型とともにイギリス軍に恐れられた戦車なので、北アフリカ戦には欠かせない主役です。T34には威力不足だった長砲身5cm砲も、大抵のイギリス戦車は撃破出来た訳で頼りになる存在だった。クルセーダーやバレンタインにとって、強敵として立ちはだかったのがこのL型。三号戦車系列では最も活躍したタイプの一つで、メッサーのF型みたいな位置付けかも。

 製作については特に書く事も無く、ストレート組みする分には非常に簡単に出来上がります。ただ、三号突撃砲や四号戦車とパーツの一部を共用しているため、割と不要部分が多いので注意。逆に言うと、四号用の装備品が結構余るので、流用パーツが少し手に入ります。
 車体の基本形状に大きな問題は無いと思いますが、細部ディテールはちょっと省略が目立つかも。1/48というスケールは意外と作り込む事が可能なんだけど、やりすぎると泥沼なので、どこで割り切るかは難しいところです。私はもちろん完全ストレートで。資料は見なかった事にします(笑)。
 


 本作例は、普通に通常版のキットを使用。99%ストレート組みです。1%の改修点はアンテナ線。伸ばしランナーで自作しましたが、ドイツ軍のアンテナは釣竿みたいにテーパーがついていてちょっと面倒。何故ドイツ人はこーゆー部分にコダワルのかねえ。

 キャタピラは毎度の一部分割形式の組み立て式。KVの時と同様、最初に上部補助輪の部分から位置決めをして、そこから、起動輪→転輪→誘導輪、と組んでいきました。足回りは今回も着脱式にして塗装しましたが、海外のAFV模型サイトで、スティーブ・ザロガ先生が表側の転輪だけ外して塗るやり方で作っていたんで、次回はそれを真似してみる予定。
 あと、ホイールのゴム部のパーティングラインは実車にもあるので、ここは消さない様に。予備転輪だと特に目立つ。
 
 塗装は、今回北アフリカのドイツ軍車両に特有の、表層のダークイエロー地が剥げてジャーマングレーが見える表現をやってみました。
 やり方は至って即物的で、最初にクレオスのラッカー系のジャーマングレーで全体を塗装し、その上からタミヤアクリルでダークイエローを塗装。その後、綿棒に燃料用アルコールを湿らせて、角の部分を中心にこすってダークイエローを剥がせば実車の様にジャーマングレー地が見えてきます。 ただ、この方法だと表面のツヤがかなり荒れるので、ドライブラシなどで調整したあと、フラットクリアーで表面を整える必要があります。  完成してみるとなかなかいい雰囲気だったので、次回も同じ技法を採用する予定。冬季塗装の表現などにも応用可能な筈。 

 あと、今回は簡単なベースを付けてみました。 台座自体は飾り台に毛の生えた様な物で、市販の飾り板に補修用セメントで適当に地面を作っただけです。フィギュアやドラム缶などは、タミヤの「ドイツアフリカ軍団歩兵セット」の物。

 フィギュアの塗装は今回ターナーのアクリルガッシュを使用。手持ちにある、使い慣れたアクリル絵具で実験してみました。 
 結果は、まあまあ塗れるかな、、、。ポイントは、希釈に水でなくアクリル絵の具用の溶剤であるペインティングメディウムを使う事の様です。1/48フィギュアの塗装については、まだまだ試行錯誤段階なので、テクニックが固まったら解説してみようかと。
 今後はファレポも使ってみたいですが、地方だと通販に頼る事になるんで主戦力には難しいかなあ。塗料は補給が重要ですし。

 塗装レシピ
 車体        下地ジャーマングレー→ダークイエロー
 キャタピラ     ダークグレー+ブラウン→銀ドライブラシ
 タイヤ       ブラック+グレー
 排気管      ハルレッド
 牽引ワイヤー、機銃  ガンメタル