イタレリ 1/48  AB41装甲車  キット作例              トップページに戻る


パッケージ写真

 2008年に新たに1/48AFV市場に参入した老舗イタレリ。その第一弾のキットが、このイタリア軍で使用されたAB41装甲車。

 ただ、このキットはちょっと発売形式が変わっていて、本家イタリアでは、1/48CR42戦闘機とセットでスーパーモデルのブランドで発売。一方日本国内ではAB41単体でタミヤイタレリ版としての発売となりました。ちなみに、キットの中身自体は同一の様です。
 
 あと、このキットは、国内版については、発売後に「ABS樹脂で成型されたキットが出回った」と言う理由で初回発売分が回収されてしまうというトラブルが発生。自分のキットも初回版でしたが、問題なく製作出来たのでちょっと困惑、、、、。出来はいいキットなので、早い再発売を望みたいと思います。


 肝心の中身の方ですが、全体にパーツを抑えて簡単に製作する事を狙ったキットで、パーツ数は1/72と大差ないシンプルなもの。ただ、スライド金型を使っていないので、車体は面ごとにバラバラになってるのを箱組みする構成です。
 あと、イタレリキットらしくシャーシ周りは割りと精密で、タミヤ1/48より優れた部分。ダイキャストパーツを使っていますがスケール感は損ねていません。また、砲塔内部も簡単ながら砲尾部分などが再現されています。
 モールドは若干甘い部分もありますが、ホイールや車体側面のモールドはタミヤ1/48よりむしろ緻密かも。欠点は出来の悪い工具類とジェリカン(作例は未使用)程度。個人的には大変気に入ったキットです。最近タミヤやハセガワの無機質なモールドのキットを相手にしてたので、こういう手作り感のあるモールドはちょっとホッとする。

 製作の注意点ですが、このキットは中国生産のせいか、従来のイタレリキットとちょっと違った感じのプラで、少し硬めで脆い感じ。ちょっと初期のトランペッターの材質に近い感じで、これがABSと言う事なのかなあ、、、、?
 とりあえず、離型剤が強く残ってるのでパーツをクレオスのMrカラー用シンナーで拭いて軽く落とします。車体の板状パーツはイタレリキットの常で変形がある事が多いので、手で曲げて直します。細かいバリなども多いので、それぞれカッターとサンドペーパーで成型。きっちりバリ取りと擦り合わせをやれば、パーツ自体の合いはそこそこ良好。パテはあまり必要ないです。
 パーツの接着は、自分の入手したキットに関しては、普通にタミヤの流し込みタイプセメントで強力に接着出来ました。部分的に瞬間接着剤も併用。あと、タイヤ部分は軟質のPVC成型で、塗装などは特に問題なし。メタルプライマーで下地塗装しておくと更に良いでしょう。
 
 と言う訳で、日頃からイタレリキットを作り慣れてる人には問題なく3日コースで完成するキットです。
 ただ、タミヤ1/48だけをメインに製作しているモデラーにとっては、基本工作の手間がかかる分、少し厳しいかも。タミヤブランドで出してしまったのが余計なトラブルになってるのかも知れません。

 


 塗装は、派手な三色旗塗装でパッケージアートにもなってるイタリア・アフリカ警察所属車両を再現。基本はサンド一色で簡単だし、出来の悪いジェリカンパーツを使わなくて済むので一石二鳥(笑)。
 三色旗の部分はデカールが付属していますが、モールドの関係で貼りにくいので、一部切り取って塗装でタッチアップします。
 写真左←の様に、車体左側面の三色旗の端がアンテナ基部にかかっているので、その部分を切り欠いて貼ります。車体前面下部の牽引フック部分も同様。あと、車体前面上部パネルの中央につく丸いパーツは、デカールを貼った後に接着します。
 で、写真→右の様に、残った部分をタッチアップして完了。グリーン部分はX-28パークグリーンに少し白を混ぜると丁度いいです。

 塗装レシピ
 車体         ダークイエロー+サンドイエロー
 タイヤ        ブラック+サンドイエロー     
 排気管       ハルレッド
 機銃類       ガンメタル