タミヤ 1/48  T34/76 1941年型 鋳造砲塔  キット作例              トップページに戻る


パッケージ写真

 タミヤの1/48 T34/76は、48シリーズの中では比較的早く出たキット。  
 1970年代のMMブーム最盛期に出た1/35のT34/76は傑作と名高いキットですが、1/48の方はその旧作キットに良く似た雰囲気で、モデライズ化されているのも同じ鋳造砲塔のタイプ。ただ、30年近く後に出たので、さすがにそれ相応の考証修正がなされています。

 T34の形式はやたらめんどくさいので、T34マニア以外には難解過ぎて覚えきれない。、、、、まあ、覚えなくても別にいいかな。私も忘れた(笑)。やたら多くの説があってコロコロ分類が変わるし。
 ただ、このキットのタイプのT34は、1941年型と言いつつ、むしろ1942年後半以降に多く見られる型です。大型の六角砲塔タイプのT34が主流になった後も生産されていた最後の小型砲塔タイプで、ちょっと例外的な奴。キャタピラも中期以降の型式だし。
ディオラマに登場させる場合には、1942年〜1943年頃か、クルスク戦辺りが妥当。初期のバルバロッサ作戦だと具合が悪いです。
  


 本作例は、ほぼストレート組み。フェンダー前端を少し削ってペコペコになった表現にしたのと、アンテナを追加した程度。
 いつものタミヤキットのスタンダードで合いは非常によく、ほとんど製作に問題は無いですが、唯一の問題はキャタピラがちょっと短すぎる点で、誘導輪の可動部分を調整して位置をめいいっぱい後方に下げないとキャタピラが上手く組みあがらない。ここだけは注意が必要。

 個人的には、この組み立て式キャタピラは初心者モデラーには向かないと思うけどなあ。タミヤ1/48の部分分割仕様は確かにドラゴンなどよりは組みやすいんだけど、やはり部品の位置決めが難しいし、上手く組むには慣れがいる。もう少し組み立てピンなどを付けて工夫するか、いっそベルト式のほうがいいかも。48シリーズは初心者向けに徹するべきだと思います。

 他に注意する部分は特に無いですが、プラ製の手すりはシャープで細い分、ランナーから切り取る時に非常に折れやすいので注意。私も結構折ってしまった。装備品パーツはソ連戦車キットにしてはそこそこ豊富に付いているので、適当に載せる。
 
 塗装は、KV-2が明るいグリーンだったので、T34は昔ながらのダークグリーンで塗装。やっぱし個人的にはこちらが落ち着く。
 ソ連戦車は鋭い光沢がある事が多いので、私は最後にグロスクリアーを軽く全体にドライブラシして艶を出しています。つや消しばかりが戦車の仕上げじゃないんだよね。光沢を加えると鋳造のモールドも引き立ちます。

 塗装レシピ
 車体        ダークグリーン
 キャタピラ     ダークグレー+ブラウン→銀ドライブラシ
 排気管      ハルレッド
 牽引ワイヤー  ガンメタル+錆び色
 車体機銃    ガンメタル
 木箱       サンドイエロー+フラットアース