アキュレイトミニチュア 1/48 P-51 アリソンムスタング  キット作例              トップページに戻る


パッケージ写真

 アキュレイトミニチュアと言えば、超精密モールドの1/48軍用機キットを出し続けているメーカーとしてマニアの間では有名ですね。旧モノグラムの開発スタッフが立ち上げた会社と言われ、その執拗なまでのモールド表現は、往年のモノグラムキットを思わせます。一度経営が危うかった様ですが、復活して現在も素晴らしいキットを出し続けています。値段が高いのが難点ですが、それに見合った内容でもあります。

 そんなアキュレイトの処女作がこの1/48 P-51。”P-51”の後に何も付かない形式番号の、米軍最初のムスタングです。後のマーリンエンジンではなく、P-40などと同じアリソン社製液冷エンジンを搭載した型で、俗に”アリソンムスタング”と呼ばれています。
 アキュレイト最初のキットのためか、後のキットに見られるスーパーディテールはあまり見られず、割と大人しめのモールドで部品点数も少なめ。しかし、要所に打たれたリベットモールドやフィレット表現、実感あふれる脚収納庫のディテールなど、あちこちに実感のあるモールドが施されていて、日本製キットとは一味違う雰囲気を既に漂わせています。
 アキュレイト初期作のためか合わせが今ひとつだったり、考証に詰めの甘い部分もある様ですが、全体的には今でも通用するキットで、アリソンムスタングを製作する際には欠かせない秀作キットです。


 本作例は、米陸軍航空隊で最初にP-51を使用した、チュニジア展開の第154観測飛行隊の塗装を再現。キットのデカールをそのまま使用しています。
 、、、って所でイキナリ問題点発覚で、この機体、実はコクピット後部にカメラを搭載した武装偵察型のP-51なんですよねえ、、、。塗装中に気づいたんだけど。キットにはカメラパーツは入っていません。もー。
 まあ、「ストレート組」が方針のHPなんでそのまま製作。ただ、このキットは主翼左右に着陸灯があるのですが、米軍仕様は左側1個のみなので、右側はパテで埋めて塗装で潰しています。
 あと、この作例は初版のキットを使っているのですが、説明書がラフな手書き風で非常に不明瞭で困りました。再販は多分直っていると思いますが、初版を入手した際は別途資料を用意しないと組むのは難しいです。さすがマニア向け(苦笑)。
 パーツの基本的な精度は悪くないキットですが、ハセガワ並とはいかず多少の段差や隙間は出来るので、瞬間パテのお世話にはなります。あと、プロペラブレードが少し甘く厚ぼったいので、軽くペーパーをかけて形を整えておくといいです。


 初期のP-51の塗装は、他の機体と同じ上面オリーブドラブ、下面ニュートラルグレイ。オリーブドラブは写真によってかなり色が違って見えるやっかいな色ですが、逆にいえばあまりこだわっても仕方が無いとも言える。作例ではタミヤアクリルXF-62をベースにグレーやグリーンを少量混ぜて調整。下面のニュートラルグレーはXF-53に白を少量入れて明るめに調整。
 P-51の機体内部色は割りと暗めのグリーンで、普通のジンクロ(明るい黄緑)にダークグリーンを混ぜるといい感じ。脚カバーはキット指定だとジンクロになってますが、実機写真だとどうもシルバーっぽいので、作例ではシルバー塗装です。なお、P-51の脚カバーの内側部分は地上でも閉じている事が多いので、作例でも閉じています。その方がカッコイイし。
 
 塗装はいつものエアブラシ塗装。米陸軍の機体は大抵派手に汚れていて、特にオリーブドラブの機体は退色が激しい。北アフリカの野戦飛行場で使われていたという事もあり、派手目にウェザリングを施しています。
 付属のデカール非常に良い質のもので、印刷、貼り心地もいいです。主翼の黄帯もキットのデカールですが、全く透けなどは見られませんでした。なお、機体側面の機番は、作例の様に端が国籍マークにほとんどかかった状態が正しい位置で、キットのパッケージ写真が良い参考になります。


 塗装レシピ
 機体上面        オリーブドラブ
 機体下面        ニュートラルグレー
 スピナー         レッド 
 プロペラ         ブラック
 コクピット        緑の強いジンクロ
 脚収納部        ジンクロまたはシルバー・
 カバー内側       シルバー
 主脚柱          シルバー