ただ、0080関連が続々と発売された時期に、量産型ガンキャノンよりはるかに人気の高いジムスナイパー2がキット化されなかったのが、ファンの間で物議をかもしました。中途半端にシリーズ内のMSが揃わないバンダイの発売ラインナップは昔から非難されてきましたが、あんましその辺は変わりませんね。
とりあえず、幸運にも発売された勝ち組みの量産型ガンキャノンですが、キットは比較的新しめの開発のため、よく出来ています。モールドや部品の合わせは初期のHGUCキットよりかなり向上し、可動範囲もまずまず。
バンダイのガンプラは、ガンダムSEED期に一段ポンとレベルが上がっていて、この量産型ガンキャノンはその直後の発売のため良く出来ています。その後のガンプラはABSパーツ多用でまた迷走していくので、いい時期に発売されたと言えるかも。
量産型ガンキャノンのパーツ写真。HGとしてはごく標準的な分割で、設計的にも練りこまれた円熟期の作品という感じ。ABSパーツは使われていません。1000円という価格設定に見合った内容。
パーツを組んでみた状態。
妙にカッコいいスタイルで、実は設定画とはまったく異なるプロポーション。アレンジはかなり激しい部類に入ります。
とはいえ、劇中の印象が極端に薄いので、あまり問題はないかなあ。設定画だとMSと言うよりレイバーみたいだし。
色分けはほぼ完全ですが、一番目立つカメラアイがクリアパーツでないのが惜しいところ。パーツでは分割されているので、コストダウンのための様です。まあ、塗装すればいいんだけど。
パーツは各関節ごとに分離可能で、後ハメ工作はあまり必要無いです。パーツの合いも良いのでパテは最小限で済み、モールドもカッチリしていて修正の必要はあまり無いので、全体的に非常に組みやすいキット。
このキットの見せ場と言えるのが、砲の可動部分。従来の仰角変更に加えて砲身の伸縮が可能で、収納状態も再現出来ます。
ランドセルの側面モールドを巧みな分割で再現しているのも見事。
手持ち武器は、ジムコマンドと同じマシンガンが付属。