バンダイ HGUC1/144 ゲルググM(マリーネ) 仮組みレビュー            トップページに戻る




バンダイ 1/144 HGUC ゲルググマリーネ 定価 1260円
 

 本キットは2000年の発売。HGUCでは比較的初期に開発されたキットです。このゲルググMが登場したOVA「機動戦士ガンダム0083」は、諸事情によりOVA公開時の1991年当時はあまりキットが発売されず、長年ガンプラアイテムの穴となっていた部分で、そのためにHGUCシリーズでリベンジ、となったと思われます。まあ、デンドロビウムまで出すとは思わなかったですが(笑)。

 ゲルググは比較的メジャーなMSですが、実は、初代ガンダムのアニメではゲルググ量産型というのはほんの数カットしか登場しておらず、幻に近い存在だったのです。実際には殆どシャア専用機に近かった。 GMといい量産型ゲルググといいい、後世のMSVやOVA、ゲームで設定を補完されたモビルスーツは結構多いのです。このゲルググM、個人的には「ギレンの野望(PS版以降)」での活躍が印象深いですね。このゲームの開発者は、妙に0083に思い入れが強かったみたいで、デラーズフリートでプレイする場合はこのゲルググMが主力になるのですが、ゲームバランスの都合もあって、かなり使いやすいユニットになっているので。  劇中設定ではゲルググMは宇宙専用の筈が、「ギレン」のゲルググMは地上特性も優秀で、コストパフォーマンスの良いMSとして登場。デラーズ以外でも、ジオン軍でプレイする場合も主力になる使いやすさ。かなり愛用させていただきました。


 ゲルググMのパーツ写真。基本構成は、最近のHGUCと比べるとシンプルな構成ですが、ゲルググMシーマカスタムとのパーツ共有が最初から考えられているので、相違点を再現するため多少分割が多くなっています。  モールドについては、そんなに悪くないものの、部分的に甘い仕上がりも見られ、パーツの合いも現行キット程良くはないです。特に、肩アーマーなどはちょっとぼってりした仕上がりなので、気になる人はペーパーをかけて、「バンダイエッジ」を修正してやると良いでしょう。

 パーツを組んでみた所。  まあ、なんとスマートな、、、、。なんか、明貴美加氏のボリューム感溢れるアニメ用設定画のシルエットと比べると、いささか違和感がある気が。カトキ氏のHGUC用画稿もちょっと細めなんだけど、キットはそれ以上に細い。  まあ、最近は模型誌の作例でもやたら細い体形がもてはやされているので、流行に乗ったアレンジなのかなあ。以前紹介した1/144ネモが太くアレンジされたのとは、逆の方向性になっちゃったんでしょうね。



 君、ゲルググなのにちょっと痩せすぎじゃないのかな?私と一緒に鍛えよう。スクワット千回!
 あんたは、ちょっとたくましすぎだよ、、、。


 まあ、でも、プロポーションについてはこれもアリかな、と。オジサンは初代MS以外はあんましこだわり無いし(爆)。スカートは幾らなんでもボリューム足りなさ過ぎる気がするけど。



 初期作と言ってもHGUCなので、可動範囲は広く、かなり自由にポーズが取れます。手持ち武器のマシンガンの出来は非常に良いです。  



 頭部は、写真の様な面白い分割で、モノアイ部を塗装してから顔の前面を取り付ける事が出来ます。  その他にも、ほとんどの手足ユニットが後ハメ出来るなど、全体に塗装しやすい分割になっていて、作りやすさはむしろ最新キットより上かも。




 ビームサーベルは透明パーツ成型。ただ、柄まで透明の一体成型なので、塗装は必要です。  それにしても、設定通りとはいえ、ゲルググにビームサーベルは似合わないですねえ。

 ゲルググMの姉妹キット、1/144 HGUC ゲルググマリーネ・シーマカスタムとの比較。  基本パーツは一緒ですが、意外に細部はかなり異なっているのが判ります。キットは双方のゲルググの差をほぼ完全に再現していて、このあたりは見事な設計です。  定価が300円高いだけあって、シーマ機はかなりゴージャス。

 全体に、このゲルググのキットはHGUC初期作のせいかモールドが甘めで今ひとつの部分も散見されますが、基本的には組みやすいパーツ構成で、パーツの仕上げをきちんとやれば悪くない仕上がりになると思います。あと、大き過ぎるHGUCノーマルゲルルグと比べ、設定に近い全高なので他のキットと並べるにはいい感じ。



タムタム
HGUC ゲルググマリーネ
882円

タムタム
HGUC ゲルググマリーネ
シーマカスタム
1103円