バンダイ 1/144ジュアッグ 仮組みレビュー                      トップページに戻る

*この記事は、以前ブログに掲載されていた物を再録しています。



 バンダイ 1/144 ジュアッグ 定価525円(税込み)発売 1982年  

 1980年に開始された初代ガンプラシリーズは空前の大ヒットを記録し、ともかく爆発的に売れまくったのですが、新製品を大量に発売した揚句、TVアニメの劇中に登場したMSを全て発売し尽くしてしまい、ネタ切れになったバンダイが、更に投入したのが、このジュアッグとアッガイ・アッグ・ゾゴックのボツメカ4種でした。

 最初のTV版「機動戦士ガンダム」が当初52話予定のストーリーが43話で打ち切られたのは有名な話ですが、その際にジャブロー攻防戦とジオン最終決戦のエピソードが削られたと言われています。そして、その前者のジャブロー戦に登場する予定だったのが、ジュアッグ他の水中MS4種でした。また、最終戦に登場予定だったのが、アクトザクやドワッジ、ガルバルディαなどだったと言われています。
 これらの、いわば企画段階で削除された没設定のMSは、富野監督のラフ案のみが残されていて、一時期は「幻のMS」と言われていたのですが、TV放映後のガンプラ大ブームによって、プラモデル用の企画として引っ張り出される事になった訳です。
 それにしても、後で考えると、一般受けと言う点では、ジュアッグやアッグガイよりは、後半のアクトザクやドワッジの方が良かったと思うのですが、水中MSの方を選択した当時のバンダイのセンスはなかなか凄かったかも。 ちなみに、アクトザクやドワッジなどは、MSVの後継シリーズとしてプラモ化が企画されますが、Zガンダムの製作が決定した際に企画中止になってしまいます。


 1/144ジュアッグのパーツ写真。 



 ジュアッグの仮組み写真。機械獣かタイムボカンの敵メカみたいなデザインは、ガンダムSEEDとかを見ている人にはいささかダッサイ格好に見えるかも。とゆーか、発売当時もそう言われてたし(笑)。
 しかし、ジュアッグのプラモ用のデザインを起こしたのは、フリーダムガンダムもデザインした大河原氏。実は、不細工なジュアッグやゾゴックも、カッコイイフリーダムやジャスティスも、同じ人がデザインした!のです。ここ重要。   考えてみれば、SEEDにもゾノやグーンとか言う似た様な水中MSが居た訳で。また、実はタイムボカンのデザイナーも大河原氏なのです。作風の非常に広いメカデザイナーであられる訳です。



   このキットは、基本的には旧ガンプラシリーズと同じパーツ構成で、ポリキャップなどは全く使用されていません。パーツのはめ合わせやモールドなども、お世辞にも良いとは言えませんが、可動範囲そのものは結構広く、意外にいろんなポーズが取れます。


 キットのプロポーション的には、元のデザイン画から結構アレンジが入ってますが、頭部の形状は、肩と干渉するのを避けるために変更された様です。まあ、今更デザイン画の通りに改修するのもどーかと思いますが(笑)。キットのままでも、それなりにまとまったフォルムだと思います。



 HGUCジムとの比較。結構背は低く、ずっしり低姿勢。
 このジュアッグを含む旧ガンプラシリーズのキットは、最近では年に一度程度は再販されているので、根気良く探せば手に入ると思います。  結構キワモノの部類と思われがちですが、実は意外と人気アイテム。また、SLGの「ギレンの野望」のPS・DC・PSPにも登場し、水陸両用ながら長射程で攻撃出来る支援メカとして、そこそこ使えるユニットです。格闘攻撃の頭突きも必見(笑)。