1/100V2ガンダムのパーツ写真。このキットは分離合体と可変ギミックを持つため、パーツ数は非常に多いです。ランナーパーツなんと計9枚。
当時は、1/144が低年齢向けの廉価版キット、1/100が上級者向けキット、と言う分け方で、このやり方でガンダムXまでの4シリーズを展開しました。
当時のバンダイの技術の結晶、システムインジェクションのパーツ。 今のガンプラは、基本的に成型色ごとに分割されていますが、当時は一つのパーツを多色成型で色分けしていました。高額キットにのみ施された技術で、これを最初に採用したのがドラグナーシリーズ。ガンプラでは旧HGの1/144ガンダムなどに採用されています。当時は、こういう多色成型のキットを「HG」と言っていた様です。
キットを組み立てた写真。 プロポーションは100点満点じゃないかなあ。滅茶苦茶出来は良いです。完璧。
若干整理されていない感のある設定画よりむしろ整っている。 名作1/100F91に匹敵する素晴らしい出来だと思います。
恐らく、今のバンダイ設計陣ではこれを超えるのは難しいかも。こういう微妙な曲面は、近年のバンダイは意外と苦手なので。 なお、Vガンダムの世界のMSは他のガンダムより一回り小型で、1/100でも15cm位のサイズです。1/144のνガンダム位の大きさ。
10年以上前のキットですが、現在のガンプラに繋がる基本は既に確立していて、完全なスナップキットで、ポリキャップやボールジョイント関節も標準装備。ただ、可変ギミックが入るせいもあって、可動範囲はちょっと狭いです。あと、胴体パーツががたつき易いなど、ちょっと可動に関してはツメの甘い部分もあります。ABS樹脂はまだ未採用だったので。
ビームシールドとビームハリセン?は透明パーツ。ただ、質感がちょっとオモチャっぽいので、クリアーカラーで調子を変えた方が良いかも。
サイズは小さいですが、指はなんと可動式。80年代後期〜90年代初期は結構可動指を持つキットが多いです。
システムインジェクションにより、最初からここまで色分けされています。アンテナや眼の縁の色分けとかは結構凄い。
ただ、再販時でも、成型色は昔と同じ、裏側が透ける質感の良くないプラなので、次回再販する際は、HGUCに使用されている「透けないプラ」が良いかなあ。そうすれば、今風の簡単塗装でも見栄えがすると思うので。
で、キットの可変ギミックについてなのですが、実は完全変形でなく、差し替えで変形用パーツを組替える必要があります。変形時には、写真の様に一度完全にバラバラに(笑)。
コア・ファイター。V2ガンダムの胸から上の部分が外れて変形した形態。機首は変形用パーツを付け替え、頭は取り外します。意外とレトロフューチャーっぽい面白いデザインだけど、どう見ても頭部が入りそうに無い構造だなあ。
キャノピーはちゃんとクリアパーツで、パイロットフィギュアも付いているのは凄い。
トップファイター。コアファイターと、V2ガンダムの上半身が変形したパーツが合体した形態。それなりにスマートですが、なんか良く判らない飛行物体、、、。
ボトムファイター。V2ガンダムの下半身が合体した形態。足つき飛行機?!
うーん、、、、、、一応キットは設定通りに良く再現しているのですが、この変形後の格好はどうかなあ。元デザインの変形機構に問題を感じる。このキット、プロポーションは極上なのですが、可変ギミックのためにパーツのあちこちが外れたりして安定が非常に悪いので、いっその事、変形機構は固定してMS形態オンリーにした方がすっきりするかも。
同スケールの1/100フリーダムガンダムとの比較。V2ガンダムが小型モビルスーツだと言う事が良く判ります。
それにしても、プロポーションが、V2ガンダムの方が格段に良い、と言うのはちょっと複雑かも、、、。まあ、SEEDガンプラはフリーダムだけやけに出来が悪く(MGは別)、ちょっとモデル選択を間違えたかなあ。
このV2ガンダムのキットは、スタイルは抜群だし、今のガンプラには見られない技術が結構使われているので、新鮮で面白いかも知れません。