バンダイ HG 1/144 ガンダムAGE-1 ノーマル 仮組みレビュー            トップページに戻る


バンダイ HG 1/144 ガンダムAGE-1 ノーマル 定価 1260円  

 2011年秋に開始されたガンダムの新アニメ、「機動戦士ガンダムAGE」のプラモデルシリーズ第一弾として発売されたキット。2011年発売。

 今度のガンダムシリーズは、主に大学生以上のアニメファンを狙ったガンダムOOから一転して、小学生高学年程度をターゲットにした内容になる様です。 モビルスーツデザインも比較的シンプルでわかり易い感じ。
 このレビューを書いている時点ではアニメ内容も分からず、プラモデルの展開も不明な点が多いですが、前作OO以上の多くのラインナップの発売を予定している様で、バンダイ的にはかなり大掛かりなプロジェクトとなる模様。
 1/144については、通常のHGシリーズの他に、SEEDのコレクションシリーズの様に可動の一部を省略した廉価版キットも発売が予定されています。

 とりあえず、今回は第一弾として発売された「1/144 HG ガンダムAGE-1ノーマル」をレビュー。
 
 HG 1/144 ガンダムAGE-1ノーマルのパーツ写真。
 最近のHGガンプラにしては珍しく、主ランナーが三枚のみというシンプルな構成。ただ、ランナー枠の中にみっちりと小さなパーツが並べられていて、パーツ数そのものは少し多め。ポリキャップはOOセカンドシーズンのキットと共通のPC-001で、ビームサーベルは透明パーツの物が付属。

 
 HG AGE-1のパーツを組んだ状態。
 前作OOのモビルスーツに比べるとかなりシンプルなデザインで、装備品や武装も最小限の物。
 明らかに初代のガンダムを意識したデザインで、RX-78の2011年風アレンジといった所か。Vガンダムやストライクガンダムも初代ガンダムを意識した印象でしたが、どうもガンダムのデザインは複雑化と原点回帰リセットを繰り返していくパターンの様ですね。
 ただ、原点回帰と言ってもやはりRX-78とはかなり違い、今回のAGE-1はほとんどの面が複雑な平面の組み合わせで構成されています。特に足の部分はかなり複雑な形状。あと、最近の傾向に沿って相当に細身で足が長いプロポーションになっています。

 AGE-1の胸部と背面の拡大写真。
 顔のマスク部はなんとなく安彦良和氏の描くRX-78を思わせる面影があります。アンテナと頭頂部のカメラ部分は今までに無い形状。胸のアレンジもちょっと変わっています。胸のダクトのフィンはシャープに抜けていて好印象です。
 顔や胴体の分割は塗装のし易さも意識した面白い分割になっていて、正に立体パズルの様。ただ、頭部はちょっと細かいパーツが多いので紛失に注意。

 AGE-1の背面は、ご覧の通り今までのMSではあまり見た事の無い形状になっています。背中から飛び出した部分には何か付きそうにも見えますがちょっと不明。あと、その上にあるレースカーのウイングみたいな物は何なんでしょうね。説明書にも解説の無い謎の部分です。


 このキットはかなり可動を重視した構造で、最近のHGでも標準以上の可動範囲。特に股関節の自由度がやたら高いです。
 ただ、足首についてはデザインの関係上少し可動に制限があるのと、足首のジョイント部分が丸見えになる事があるのが難点。あと、首のポリパーツもちょっと目立つかも。

 ヒジとヒザの可動。二重間接でここまで折れます。ただ、ヒジの可動部分と切り欠きはちょっと大きめで、外観より可動を重視した設計です。



 腰部分の二重ボールジョイント可動と肩の跳ね上げ可動。この辺りは最近のHGでは定番になりつつあるギミックで、AGE-1でも当然の様に採用されています。
 肩や背中に大きな付属パーツが無いため、逆に大胆なポージングが映えます。


 ただ、可動重視のため、腰のアーマーの間はスカスカに開いていて裏のジョイントが見えたりするのはちょっと難点かも。元のデザイン画もアーマーが腰から浮いた感じなんですけどね。あと、ウエストがとにかく前後に薄く、女性みたいなくびれになっています。


 AGE-1のビームサーベルは腰の左右のサイドアーマーに装備されています。二本とも分離するので二刀流も可能。
 ビーム刀のパーツは何故か長いのと短いのが二本づつ、計四本付いています。どうもHGエクシアのビーム刀を流用している様です。


 AGE−1用ビームライフル。デザインはシンプルですが、パーツを組み替える事によって三つの形態を再現可能。
 一番下の形態は銃の前半部分を外した状態ですが、いかにもSFガンっぽい面白い形状。

 シールドに関しては、何のギミックも無いシンプルな物です。左腕の溝に取り付けますが、ちょっと落ちやすいかも。




 おそらくモチーフの元と思われるRX-78との比較。写真はHGUCガンダムです。
 各部に付いているパーツの配置や配色は良く似ていますが、やはりプロポーションや全体の印象はかなり異なります。AGE-1の背中のウイングは、一応ガンダムの背中のビームサーベルを模している様です。RGのRX-78となら並べてももう少し違和感が無いかも。



 前作TVシリーズの主人公機OOガンダムとの比較。
 今度は、逆にAGE-1が大人しいデザインに見えてきます。近年のガンダムにしては非常にシンプルな主人公機だという事が良く分かりますね。


 今回の新主人公機であるAGE-1は、手堅いつくりで可動についてはかなり凝ったキットですが、これと言った特長の無いベーシックなガンダムなので、新鮮味という点では今ひとつかも。ただ、今後に様々な拡張要素が出てくると思うので、それらのキットが揃ってからまた見直したいと思います。とりあえず、価格はお手ごろな設定になっているので、気軽にお試しで購入するにはいいキットだと思います。