バンダイ HGUC 1/144 ゴッグ 仮組みレビュー            トップページに戻る

バンダイ 1/144 HGUC ゴッグ 定価 840円  

 本キットは2000年の発売。HGUCのかなり初期に発売されたキットです。
 初期のHGUCはファーストやZ、ZZなどに搭乗するガンダム以外のモビルスーツを中心にアイテムが選択されていて、ゴッグはHGUCズゴックのすぐ後に、早めのHGUCでのキット化となりました。

 ゴッグは旧キットがかなりディフォルメの強いキットで、あまりの可愛らしさに今では逆にそれが魅力に感じるほどのプリティさですが、劇中イメージとはかけ離れていたため、HGUC化は歓迎された、、、、筈、でした。しかし、HGUC版も別の意味でアレンジが非常に強く、劇中イメージを再現した物とは言えなかったのがちょっと残念。



 HGUCゴッグのパーツ写真。可動ギミックに凝っているため、シンプルな形状のゴッグにしてはパーツ数は多め。
腕の節が全て別パーツになってる他、可動と色分けのために胴体が細かく分割されています。

 パーツを組んでみた状態。
 う、うーむ、ゴッグ?、、、、と首を傾げたくなる様なプロポーション。設定画などではかなり非人間的な異形のMSという印象ですが、HGUC版は
丸々と太った小柄なおっさんという感じで、中途半端に人型っぽいシルエットになっています。細いゴッグというのはちょっと違和感が強い。
立体として見るとそれなりにまとまっていて、バランスの良いカタチをしているのですが、元のゴッグはバランスの崩れた異形のMSなので、リファインの
方向性があまり良くなかった様で。HGUCグフと似たような失敗をしている気がします。



 可動にはかなりこだわったキットで、動かしにくいデザインのゴッグにしてはかなり可動範囲は広いです。手足の可動はもちろん、
腰も分割されて回転し、首も可動。
 特に足首の可動範囲が結構広く、ガニマタポーズでもぴったり接地します。ただ、そのために脚が通常のMSに近い長さに
なってしまった感じで。

 腕部分はHGUCズゴック同様、節ごとに分割されて自由に曲がる様になっています。あと、手の爪が一本一本別々に可動。
 ただ、この爪パーツはABS樹脂で成形されているため、シャープに削ったりする加工がちょっと難しいのが難点。



 爪が可動するため、ご覧の通りガンダムハンマーをがっちり掴む事が可能です。



 腕は節が可動する代わりに伸縮は出来ないので、腕の収納状態を再現するには写真の様に腕本体を取り外す必要があります。
ここは伸縮ギミックを再現した旧キットの方に軍配が上がるかも。

 HGUCジムとの比較。サイズ比は特に違和感は無いでしょう。
 
 このHGUCゴッグは、設定画と比べなければ、そこそこまとまった形状で、可動ギミックもなかなか凝った良いキット
なのですが、ゴッグの持つ怪物的イメージがほとんど消えてしまっているのがかなりの問題点。
 設定画とは胴体のサイズも脚の長さもまったく異なるので、割り切ってストレートに組んで楽しむのが良いと思います。